ペルソナ設計で変わる!新卒採用戦略|介護・福祉の新卒採用Vol.4

2025/03/04

「欲しい学生が全く来ない」「計画を立てないで、採用活動をしている」「採用の計画ってどうやって立てるの?!」と思っている事業所は多いのではないでしょうか。

欲しい学生を採用する鍵はペルソナ設計、そして、それを採用計画に落とし込んでいくことです。そこで第4回では、ペルソナの具体的な設計方法と、採用計画にペルソナを落とし込む方法についてお伝えします!

これを機にペルソナ設計のやり方をマスターし、設計したペルソナを基に新卒の採用計画を作成してみましょう!

【 介護・福祉業界のゼロから始める新卒採用 】

vol.1 新卒採用をするメリット・デメリット
vol.2 学生から選ばれる採用戦略と成功事例を解説!
vol.3 欲しい人材に出会えるペルソナ設計

ペルソナ設計の手順

新卒採用において欲しい学生を採用するには、「どんなタイミングで」「どんなアクションをするか」といった採用計画を作成することがとても大切です。採用計画を作成すれば、場当たり的な採用ではなく、欲しい人材に向けてより効果的な採用活動ができるようになります。より良い採用計画・施策を考える為にはペルソナを作成し、それを採用計画に活用していくことがとても重要です。ここでは、ペルソナの作成方法についてお伝えします!

ステップ1:目的・目標を明確にする

新卒採用のメリットや強みを踏まえた上で、新卒採用で何を成し遂げたいのか考えましょう。例えば、新卒採用のメリットに以下が挙げられます。

・成長ポテンシャルの高い人材を採用できる可能性が高い
・法人理念やケアの方針などを継承しやすい

単に人員補充として採用活動を行うのではなく、新卒採用のメリットを考えつつ、新卒採用で達成したいことは何か、新卒採用を行うことで将来法人をどうしたいかなど、新卒採用の目的・目標を明確にしておきましょう。

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ステップ2:採用したい学生像を考える

新卒採用の目的・目標を決めたら、「どんな学生を仲間に迎えたいか?」を考えてみましょう。職種や法人の風土、業務内容等を踏まえてどんな要素がある人を採用したいか考えていきます。

この時に、「協調性のある人」といった抽象的な表現になってしまうと、採用に関わる方の解釈の幅が広く、学生像がブレてしまう可能性があります。自分たちが考える「協調性がある状態とはどんな状態なのか?」まで具体的に考えていくと、採用担当者間の認識が一致し、採用したい学生像に対する認識のズレが起こりにくくなります。

STEP3:基本情報を設定し、思考・行動を具体化する

ステップ2を踏まえ、ペルソナの基本情報(属性)を考えていきます。

図③-1.png

基本情報となるのが大学名・学部・学科・家族構成・サークルやアルバイト・趣味などです。基本情報を考えると、ペルソナの思考や行動が考えやすくなります。以下のように細かく考えてみましょう。

図③.png

次に、ペルソナの就職活動に対する思考や行動がどんなものなのかを掘り下げます。例えば「就職活動において不安に感じていること、期待していることは何か?」「就職活動の情報収集をどのように行っているか?」など、ペルソナの思考や行動を具体化することで、有効なアプローチを考えやすくなります。

図⑥.png

ステップ1から3によって、以下のようなペルソナができました!

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ペルソナに合わせた採用計画の立て方

ペルソナが完成して、終わりではありません。作成したペルソナを基に、採用計画を考えていきます。

採用計画を立てる際に重要なのがフローに合わせたアプローチです。新卒の採用活動の流れは大まかに以下のようになります。

「募集(出会い・認知)」→「説明会(興味・関心)」→「選考」→「内定(内定者フォロー/比較検討)」→「意思決定をしてもらう」

この流れに沿って、フェーズごとにペルソナの行動と法人がするべきことを考えます。そうすると、ターゲットの学生に対して確度の高いアプローチが見つかりやすくなります。

※各フェーズごとにペルソナの思考・行動・アクション内容を整理。
※フェーズごとにペルソナの思考・行動・アクション内容を整理。

行うべきアクションが決まったら、具体的な打ち出し方を考えていきましょう。「こういう学生(ペルソナ)だからチームでする仕事だとサイトで打ち出していこう!」「説明会や見学で会わせる社員は、ペルソナと似ている境遇の人にしよう」といったようにペルソナの思考に合わせて考えいきます。その結果、有効な施策を打ち出すことができ、欲しい学生に響く採用活動を行うことができます。

図⑦.png

ペルソナを活用し活動計画を立てる意味とは?

ペルソナを基に採用計画を作成する最大のメリットは、一貫した採用活動が行えるようになることです。ペルソナがはっきりしないと、「なんとなく学生に人気の求人サイトだから使ってみよう」「なんとなく自社の強みは○○だから、ここを打ち出そう」という“なんとなく”の採用活動になってしまいます。

しかし、ターゲットの学生を詳細まで作り込むことで、採用に関わる社員全員の間で共通認識を持つことができ、学生に伝えるメッセージや評価基準などを統一できます。その結果、学生も法人に対してイメージを持ちやすく、他社との差別化が明確になり、「ここの会社なら働いてみたい!」と思われやすくなります。こうして、欲しい学生を用できる可能性がグッと高まるのです。

ペルソナを基に「いつ、どのように、なにをするか」を採用計画に落とし込み、実践したら必ず振り返って、改善点は修正してブラッシュアップしていきましょう!

まとめ

ペルソナ設計を採用計画に活用することで、「なんとなく学生が集まりそうな媒体に求人を出す」 という場当たり的な採用ではなく、ターゲットに確実に響く戦略的な採用活動が可能になります。

ペルソナ設計を活かすメリット

・採用活動の方向性が明確になる
・ターゲットに最適なメッセージを発信できる
・採用したい学生が応募しやすい環境を作れる
・採用担当者全員が共通認識を持ち、一貫した採用活動ができる

採用活動を計画・実践・修正していくことで、理想の学生に出会える確率を高めることができます。

「誰でもいいから採用する」ではなく、「欲しい人材に響く採用」へ。

戦略的な新卒採用を進めていきましょう!

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【この記事を書いた人】

松川 由佳 株式会社Blanket 採用コンサルタント

介護の人材不足の現状を目の当たりにし介護事業会社に入社。全国の新卒(大卒・専門卒・高卒合わせて)年間約100名超の採用活動に従事。採用設計からイベント・入社関係、新卒の採用全般を担当。沢山の人に介護の魅力や、素晴らしさを届け、業界全体が素敵な法人で溢れるように組織・人材開発のお手伝いをしたいと思い株式会社Blanketに入社。入社後は法人の採用支援、法人・行政の介護・福祉のお仕事PRを中心に担当。