「待っているだけでは、採用はできない」若手人材採用のための“攻めの採用”を学ぶ。 (若手人材採用力アップセミナー〔基礎編〕レポート)
2018/03/27
2018/3/28
2017年10月にスタートしたKAIGO HRプロジェクト。
介護・福祉業界全体の人材採用・人材育成・定着の力を高めることで、業界全体の解決に寄与することを目指しています。
その第一弾として、「若手人材採用力アップセミナー」を開催しました。
基本的な視点スキルを学ぶ「基本編」と採用にまつわる3つの課題に合わせて学ぶ3タイプの「実践編」の4つのプログラムで、若手人材の採用のツボを学びます。
「基本編」では、Join for Kaigo(現:Blanket)代表の秋本が講師となり、採用活動全般におけるポイントを解説していきます。
■待っているだけでは、人は採用できない。
“介護業界だけでなく、全産業で採用意欲が活発な現在、各業界とも様々な工夫をしながら人材確保のため努力をしています。今までと同じやり方では、待っているだけでは、人は採用できない状況がやってきます。”
介護業界以外でも人手不足が深刻化する中、「処遇改善」「働き方の見直し」「採用活動の強化」など、様々な企業が採用に力を入れているため、求職者にとっては、介護の仕事でなくても、様々な仕事が選べる状況になっています。
そんな中で、「介護がいい」「この事業者がいい」と選ばれるためには、採用活動において求職者に選ばれる力がなければいけません。
これまで以上に「採用力」が求められる時代になってきています。
■採用活動に戦略・一貫性を持つ
採用活動において特に重要なことは、戦略を立てて活動すること。
計画のないままに、ただ何となく採用活動をするだけでは、仮に採用ができたとしても、再現性がなく、なかなか安定してよい人材の採用につながりません。
- どのような人材を採りたいか?
- 採用にかけられる予算はどれくらいか?
- ターゲット人材にどのように、どんな情報を届けるか?
- 訴求できる自社の強みは何か?使える社内のリソースは何か?
しっかりと目標を立て、計画を練ることで打ち手も明確になります。
本セミナーでは、採用計画を立てるにあたり、必要なポイントについて、ワークも交えながら、深めていきます。
意見交換の場では、「そういえば、あまり深く考えたことなかった」「今まで曖昧なままになっていた」「整理することで見えてくることがある」といった声が挙がっていました。
■その情報、求職者に届いていますか?
求人を出しても募集がない。そんな課題がある場合、求人情報がきちんと求職者に届いていない状況が考えられます。ターゲット人材が求職で活動使用しているツールを用いて、情報を発信していくことが、採用活動の生命線となります。
WEBサイト・SNS・紙媒体・ハローワーク・合同説明会…など、募集媒体は様々ですが、若手人材を採用したいのであれば、若手人材が使用している媒体を活用しなければいけません。自法人の使用している媒体を改めて検証した時、その視点で媒体が選ばれ、活用できているでしょうか?
ターゲットに合わせて使用媒体を選定する。これも戦略的な採用活動の一歩です。
■その情報、求職者にとって魅力的ですか?
「どのように届けるか?」ということ同時に、「何を届けるか?」ということも非常に重要です。届いた情報が、ターゲットとなる求職者にとって魅力的でなければ、応募にはつながりません。
“例えば、こちらの写真こちらの写真、どちらが働くイメージが持てますか?”
ミニワークも交えながら、求職者視点での情報の届け方を学びます。
重要なポイントは、「働くイメージが持てる/ここで働きたいと思える情報」が伝わる情報になっているかということです。
一度、求職者の目線で自法人の採用活動を見直してみると、多くの気づきが得られるはずです。
■まだまだ採用でできることは、たくさんある。
セミナーの最後には、求職者に届けるための自法人の“強み”を探していきます。
求職者にPRできる強みはいったい何だろう?
各法人ごとに異なる強みや想いを言語化していき、意見交換をしていきます。
普段なかなか意識していないことも可視化されていき、意見交換では自然と熱気が高まります。
この採用担当者・経営者の皆さんの熱い思いが、何より採用成功のポイントになるのではないかと思います。
“採用について全体像を掴めることができて、改善すべきことが見えた。”
“自分の事業所に帰って、出来ることを探してみようと思う。”
“正直、「介護業界は不人気だから、採用できないのは仕方ない」と思っていたが、まだまだできることもあると、ポジティブな気持ちになれた。”
と、終了後には前向きな声が多く挙がっていました。
「介護だから」と諦めてしまっては、決して採用は成功しません。
厳しい状況だからこそ、前向きな思いを持ち、戦略を立て、「攻めの採用」をしていくことが、採用活動の成否を左右するのではないのでしょうか?
本セミナーが、採用戦略を考えるきっかけになれば幸いです。
【この記事を書いた人】
野沢 悠介 株式会社Join for Kaigo(現:Blanket)取締役
大手介護事業会社にて新卒採用担当・産学共同プログラム担当・採用部門責任者などを担当し、年間400-500名規模の介護職新卒採用スキームを構築。
2017年 株式会社Join for Kaigo(現:Blanket)取締役就任し、介護領域全体の人材確保・定着力の向上を目指す。主な研修実践領域は、コミュニケーション・キャリアデザイン・リーダーシップ・チームビルディング・目標設定等。