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つながりの力で採用?!介護・福祉事業者がリファラル採用を進める際のポイントとは?

2020/05/29

人と人とのつながりで採用を進めていくリファラル採用(縁故採用)への注目が高まっています。リファラル採用の特徴やメリット・デメリット、介護・福祉事業者が取り組む際のポイントを紹介します。

■リファラル採用とは?

リファラル(referral)とは紹介・推薦という意味で、既存の職員に自社の採用要件に合う人を紹介してもらう採用方法の事を言います。簡単に言うと社員紹介を指します。

日本国内でリファラル採用を導入した経験がある企業は60%以上になり、多くの会社が導入をしています。

ちなみに、私の前職でも導入していました。

Q.貴社では、リファラル(社員紹介)による中途採用を実施していますか?

『エン 人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )「リファラル(社員紹介)採用」に関するアンケート調査より
  『エン 人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )「リファラル(社員紹介)採用」に関するアンケート調査より  

■何故、今リファラル採用が注目されているのか?

日本全体の有効求人倍率は1.39倍です。介護業界だと、4.3倍にまで膨れ上がります。超売り手市場の中、法人を知ってもらう機会が減少しています。 このことに加え、スマホの普及やIT化・価値観の多様化に伴い、採用方法も大きく変容してきました。求職者は様々なサイトに登録をして求人を探す事が可能になり、人材紹介やダイレクトリクルーティングなど、複数の就職サービスを併用し就職活動を行っています。(※図1)

したがって、採用活動において自社の情報を知ってもらい、関心を持ってもらうことがどんどんと困難になっています。このような現状の中、ローカルなコミュニケーションが再注目され、人伝いに紹介してもらうリファラル採用の有効性が注目されています。

図1: http://sales.goalist.co.jp/entry/2017/10/12/120000(より引用) 今もなお新しい採用サービスが続々とリリースされている。
図1: http://sales.goalist.co.jp/entry/2017/10/12/120000(より引用) 今もなお新しい採用サービスが続々とリリースされている。

■リファラル採用のメリット・デメリット

【メリット】

① 採用コストが削減できる。

リファラル採用のメリットの一つは、上手く活用することで、採用コストが削減できることです。他の紹介してくれた社員へのインセンティブ(報酬)を払うケースもありますが、WEBや紙媒体で広告を出稿したり、人材紹介会社を経由して採用するよりも採用単価を低く抑えることが可能です。

例えば、これまで人材紹介(紹介料の相場:1人あたり40万~60万円)に使っていた費用の一部を求職者を紹介してくれた職員への謝礼に切り替え、社員紹介で採用が出来た場合、数十万円のコスト削減が可能です。

②    ミスマッチのない採用につながる

社員紹介では、紹介側の社員が「この人ならば、うちの会社/募集中の職種に合いそうだ」と思える人材を紹介してくれるケースが多く、一般応募と比較すると自社にマッチした人材と出会える確率が上がります。求職者側にも、社員の話を通してHPや会社説明会では聞けないような法人のリアルな話が知れ、事前に法人に対してのイメージができている状態になり、入社後の働くイメージができており、ミスマッチを防ぐ事ができます。また、入社後相談できる知人もいることで、結果的に定着につながります。

③    他の採用手法で会えない人材と出会う事ができる

従来の採用方法(求人広告や人材紹介等)であれば、『転職を考えている層』にしかアプローチする事ができません。しかし、リファラル採用では『いつか転職したいけど、今ではない層』にもアプローチする事ができます。その候補者が転職を考えた時に自然と話しを聞いていた法人が候補にあがってきます。思いがけない逸材を採用できるチャンスになります。

『エン 人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )「リファラル(社員紹介)採用」に関するアンケート調査より
『エン 人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )「リファラル(社員紹介)採用」に関するアンケート調査より

【デメリット】

①不採用による紹介した社員と応募者の関係悪化

紹介してもらった場合、必ずしも採用になるとは限りません。不採用になった場合、紹介してもらった職員、面接した候補者、両方への配慮が必要となります。今後の法人のイメージにも関わる事なので丁寧に対応しましょう。

②紹介した社員の退職による応募者のモチベーションダウン

紹介した社員が退職してしまい、応募者がモチベーションダウンしてしまう可能性があります。法人の魅力などをアピールしつつ細やかなフォローが必要となります。また、紹介した社員・紹介された社員が同時に退職する(大量離職)につながる懸念もあるため、入社後関わった人にも影響があることを意識しましょう。

『エン 人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )「リファラル(社員紹介)採用に関するアンケート調査より
『エン 人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )「リファラル(社員紹介)採用に関するアンケート調査より

■介護・福祉事業者がリファラル採用を成功させるには?!

①職員に採用活動の情報を継続的に伝え、興味を持ってもらう

リファラル採用は、制度を設けただけではなかなか上手くいきません。

採用に関する情報や課題をミーティング等で共有し、組織一丸となって採用活動に取り組むことの重要性を浸透させていくことが重要です。

社員の周りに介護・福祉の仕事を探している求職者が、いつも都合よくいる訳ではありません。リファラル紹介を成功させるためには、転職活動をしていたり、転職を検討している知人・友人が現れた際に、職員に「そういえば…」とリファラル採用のことを思い出してもらうことが非常に重要です。そのためにも継続的に情報発信を続けていくことが重要であると言えるでしょう。

②職員が紹介しやすい仕組みを作る

また、自身の周囲に紹介できそうな友人・知人がいたとしても、自分自身が一から会社の紹介をし、勧誘するのはなかなか骨が折れるもので、よほど意欲のある職員でなければ面倒になってしまうことも考えられます。

だからこそ、気軽に紹介をできるような仕組みやメリットを設け、紹介のハードルを下げることも有効です。

例えば…、

・友人・知人に気軽に渡せる法人の紹介カードをつくり、社員に携帯してもらう(法人紹介やHPのURLが記載してある)

・採用時の報酬だけでなく、紹介で見学に来てもらった場合にも謝礼(クオカードなど)を両方にお渡しする など

気軽に紹介できるように、気軽に足を運んでみようと思えるように、導線をしっかり設計していると、より効果的にリファラル採用が行えることでしょう。

リファラル採用は採用コストが安いなど多くのメリットがあり、今の採用市場において有効な手段の1つでもあります。半面、リファラル採用を職員に定着させる事や求職者と紹介者のフォロー・導入の部分での、工夫や時間が必要となります。ただ、リファラル採用を行う事によって従来の採用では得る事のできない大きな効果が見込まれると思います。リファラル採用を取り入れてみてはいかがでしょうか。

今からリファラル採用を導入しようと検討しているや、リファラル採用をしていたけれど、うまくいかなかった経験のある法人も多いのではないでしょうか。弊社では介護・福祉関係に特化した採用支援を行っております。リファラル採用の事、採用設計の事など些細な事でもご相談くださいませ。介護・福祉業界に知見のあるコンサルタントが担当させていただきます。

【無料相談会】介護・福祉事業者の採用・育成・定着に関する相談会開催のご案内

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【この記事を書いた人】

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松川 由佳 株式会社Blanket

皆様初めまして!株式会社Blanketの松川由佳です。大学卒業後、介護の人材不足の現状を目の当たりにし介護事業会社に入社。全国の新卒(大卒・専門卒・高卒合わせて)年間約100名程度の採用活動に従事。採用設計からイベント・入社関係、新卒の採用全般を担当。業界全体が素敵な法人で溢れるように組織・人材開発のお手伝いをしたいと思い転職しました。採用・育成・組織について日々勉強・奮闘中。