採用成功の第一歩、採用計画を作ろう!|介護・福祉事業者の採用計画づくり①

2021/04/28

■ 人材採用の成功は、きちんとした採用計画づくりから。

超高齢化社会の進展で、介護・福祉サービスのニーズはますます高まり、介護・福祉人材の確保は非常に難しい状況が続いています。新型コロナウイルスの影響による景気動向の悪化で、採用市場は冷え込み、2021年2月の有効求人倍率の全産業平均値は1.09倍と、コロナの影響が出始める前から大きく落ち込みましたが、「介護・福祉サービスの職業」の有効求人倍率は3.70倍と高く、依然として「売り手市場」が継続しています。

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そのような中で、採用に課題認識をもつ介護・福祉事業者も少なくありません。

  • コロナ禍でも、求人を出しても全く応募がない…。
  • 未経験者の応募は増えたが、ミスマッチが生じて、早期離職に…。
  • 採用に課題はあるが、そもそも何から考えればよいか分からない…。

このような声をよく耳にします。

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私たちKAIGO HRでは、介護・福祉事業者対象の採用実践力向上プログラムを展開し、多くの課題と向き合ってきました。

その中で感じた課題は、「多くの介護・福祉事業者で採用計画がないまま、もしくは曖昧なままに、闇雲に採用活動が行われている」ということでした。

新たな人材を採用したいという想いはあるものの、計画がないことで行き当たりばったりの採用になっていたり、効果が出ない手法を延々と繰り返してしまうといったケースが多く見られます。ただでさえ、「超売り手市場」の介護・福祉業界では、そういった計画不在の採用活動では、成果を出すことは至難の業と言えます。

そして、採用計画をしっかりと立てて、効果検証を行いながら、採用活動を実践することで、ターゲット人材の採用成功や、採用数の増加などの成果を出すことにつなげられている事業所も増えてきています。

採用計画づくりは、採用成功のための“はじめの一歩”になるのです。

■ 採用計画づくりの3つのポイント。

それでは、具体的に採用計画ではいったいどのようなことを考えればよいのでしょうか?色々と検討すべき項目はありますが、大きく分類すると、まず考えるべきポイントは以下の3つです。

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① 採用の目的を明確にする。
闇雲な採用活動にならないよう、まずは採用を通して目指したい姿・状況を規定する。
例:採用したい人数や職種は?、採用が成功した際の組織の理想の形は?、採用を通して解決したい課題は何か?

② 採用ターゲットを設定する。
①の目的達成のために、必要な人材をターゲットとして規定します。
ターゲットを定めることで、採用活動の方向性も明確になり、より効果的な手法を考えやすくなり、採用時のミスマッチも防止できます。

③ターゲットに合わせた採用企画を検討する。
目的・ターゲットを定め、ターゲット人材を採用するために何ができるか、何をすると効果的かを考えます。
計画をするだけでなく、企画の効果検証も行いながら進めることで、施策の精度を高めていきます。

これらの動きをしっかりと行い、実践と効果検証、改善のサイクルを繰り返していくことができれば、自ずと採用実践力は高まっていき、よい人材を継続的に採用することのできる「採用に強い組織」をつくっていくことが可能です。

「採用が上手くいっていない」、「より多くの人材を採用したい」

そのような思いが強いと、つい「誰でもいいから…!」と闇雲に採用活動を進めてしまいがちですが、「誰でもいいから」という採用は、結果的に「誰にも響かない」採用活動になってしまいがち。また、しっかりとマッチングを図らないまま採用してしまうことでミスマッチが生じ、早期離職や入職後のトラブルにつながってしまうことも考えられます。

しっかりと目的を定め、目的達成のために採用したい人材像を整理、そのターゲット人材を採用するための施策を考える。

採用成功のために、まずは一度自社の採用活動を振り返り、計画を練ってみるというのはいかがでしょうか?

次回以降、採用計画づくりのための細かなポイントを一つひとつ紹介していきたいと思います。

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【この記事を書いた人】

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野沢 悠介 株式会社Blanket取締役

1983年生まれ。東京都出身。立教大学コミュニティ福祉学部卒。ワークショップデザイナー。2006年株式会社ベネッセスタイルケアに新卒入社し、採用担当・新卒採用チームリーダー・人財開発部長などを担当。介護・福祉領域の人材採用・人材開発が専門。2017年に参加して株式会社Join for Kaigo(現 Blanket)取締役に就任。介護・福祉事業者の採用・人事支援や、採用力向上のためのプログラム開発などを中心に「いきいき働くことができる職場づくり」を進める。