資料ダウンロード

介護・福祉業界のゼロから始める新卒採用 vol.3欲しい人材に出会えるペルソナ設計

2021/06/18

ゼロから始める新卒採用第3回目は、採用戦略においてとっても大切なペルソナ設計についてご紹介します。

【 介護・福祉業界のゼロから始める新卒採用 】

vol.1 新卒採用とは?!
vol.2 成功に繋がる採用戦略

「採用広報をしているけど、いまいち人が来ないな…。」「ほしい人材が応募してくれない…。」といったことにお悩みの方には是非見てほしい内容となっています!もちろんペルソナ設計って何?という方も一緒に学んでいきましょう!

■ペルソナとは?!

そもそも、ペルソナとはどのような意味なのでしょうか?ペルソナとはラテン語で「人格」という意味を持つ言葉です。ビジネス上では、ペルソナはマーケティング用語で、商品やサービスを利用する典型的なユーザー像を具体的に示したものをいいます。ここでいう具体的というのは、年齢・性別・住んでいる地域・趣味・行動様式など「ユーザーが何を考えて、どのように行動するのか?」ということまでイメージができる事を指します。ペルソナに合わせて商品・サービスの開発PRの手法を考える事をペルソナマーケティングといいます。

■採用においてのペルソナの意味は?

採用においてのペルソナは、「採用したい人物像」の事です。採用したい人物の性格や趣味・経歴・行動習慣・就職活動をどのようにしているのか?情報収集の方法は何か?・就職先に期待することは何か?などといったことを具体的に設定した人物像の事を言います。単に「このような人」とイメージで想定することにとどめず、具体的な思考や行動までシミュレーションし、細かく規定していくことが、ペルソナの特徴です。

画像①.png

■採用活動においてペルソナがなぜ重要なのか。

職務経歴のない新卒採用の場合、過去の仕事での経験やスキルからのマッチングを行うことが難しく、予めどのような人を採用したいのかを明確に定めるペルソナ設定は、非常に重要になります。なぜ重要なのか1つ1つポイントを確認していきましょう。

採用に関わる社員全員が共通認識をもって採用ができる
ペルソナを設定する重要性の一点目は、社内の目線を合わせることが出来るということです。採用したい人物像を決める際に、「コミュニケーション能力が高い人」「優しい人」など、抽象的な言葉で定義をしている法人が多いですが、これらの言葉は人によって感じ方や捉え方が違うものばかりです。

例えば「優しい人」という言葉で、「笑顔で利用者の話をしっかり聞いて、要望になんでも応える人」と想像する人もいれば、「利用者の事を考え、遠くから見守る事が出来る人」を想像する人もいます。せっかく「採用したい人物」を定義しても、人によって捉え方が異なるため、面接等で各担当者によって採用基準にばらつきが出てしまい、結果として本当に欲しかった人物を採用できないという事が起こってしまうことも…。ペルソナを具体的に決める事で、どんな人が見ても一定程度同じ人物像が想像でき、法人内で共通認識を持って採用活動を行うことが可能になり、本当に採用したい人材の取りこぼしを少なくすることも可能です。

入社してほしい学生層の採用に繋がる
採用広報を行う際に「自社の強みをどのように伝えたら良いのか」は、採用にとって欠かせない視点です。採用広報でよくありがちなのは、「誰に伝えたいのか」といういわゆる「Who」の視点が欠けてしまう事です。 「Who」の視点が欠けていると、いくら自社の強みをPRしても、PR内容があいまいになって、誰にも響かない内容になってしまい、応募に繋がらず、欲しい人物とは異なる学生の応募が増え、結果的に採用に至らないという事がよくあります。そこで、ペルソナを設定し、「ペルソナの人物なら、どんなことに関心があるか?」「ペルソナに対して魅力的に感じられる自社の魅力は?」といった形で、具体的に考える基準をつくる事でPR方法も、より鮮明にイメージする事ができます。ペルソナを軸に考えたメッセージを発信する事により、採用したい人材の採用に繋がってゆきます。

 介護・福祉業界でどんな人が欲しいですか?と尋ねた際に
「コミュニケーション力が高い人」
「素直な人」
「優しい人」
「健康で体が動けるひとなら誰でもOK!」

というような回答が高い確率で返ってきます。曖昧でかつ、範囲の広い基準になっており、届けたい人物にメッセージが届きにくい設定になっています。ペルソナで具体度をあげる(範囲を絞る)事により、採用したい学生に響く・刺さる採用にしていく事ができます。

図2.png

■ペルソナを設定するメリット

最後にペルソナを設定する事で、経営や組織にどんなメリットが生じるのかをご紹介します。

 ①    現場と経営層の採用基準の認識のズレを解消
例えばですが、経営層は将来、営業や新規開発を任せられる「1人でガツガツ進めてくれるようなスタンドプレーヤーが欲しい」と考え、一方現場側では「チームケアを大切にするため協調性のある人が欲しい」といった具合に、経営層が定める人材要件と現場が定める人材要件が異なる事があります。こうしたズレのある状況で採用活動を行うと、採用後のミスマッチ(早期離職)が起こりやすくなるのです。両者のズレを認識し、意見をすり合わせ、共通認識を持つ(ペルソナをつくる)事で、両者にとって納得感のある採用をする事ができます。

②    効率的な採用活動を行える
新卒採用を行うには、ある程度の予算が必要です。加えて担当者は他の業務と兼務し、少人数でまかなっている場合が多く、採用に割ける時間や人・予算の制限がある場合がほとんどです。これらを考えた時に効率的に採用活動をしなければなりません。
ペルソナを設定し、ペルソナに効果的な手法を考えることで、採用媒体の選定や、実行施策の検討、どんな社員を学生に会わせるかなど、ある程度活動の方向性を絞ることがでます。そうする事によって限られた制約の中で効率的に採用活動が行うことが可能になります。

③    将来の法人像を考えるきっかけになる
ペルソナを設定する際に、現状の組織課題に合わせて、採用したい人物像を考える事も大切ですが、それと同時に組織の中長期的な成長や課題解決も想定しながら考えていくことも重要です。新卒採用は、組織の将来をつくっていく役割もあります。そして、その育成には時間がかかります。現状の採用したい人物像を考えると同時に、中長期的な組織経営のためにどんな人材が欲しいのかという視点で、経営者と話し合い、その内容をペルソナ設計に持ち込んでいくこともおすすめします。

図3.png

このように、ペルソナを具体的に設定する事により、具体的に必要なことが明確となったり、メッセージの方向性が定まり、採用活動に一貫性を持たせる事ができます。一貫性がある事により、届けたいターゲット層に響き、説明会や面接時、就活を通して感じる法人に持つイメージがぶれる事も少ないので、ターゲット学生が入社してくれ、入社後のミスマッチを防ぐ事ができます。ペルソナを設計する事は、採用活動を具体的に形にしていく中で、とても重要なポジションを担っているのです。

【おすすめ無料オンラインセミナー】

KAIGO HRでは、「これから本格的に新卒採用をはじめたい」「新卒採用に課題を感じている」という方へ、新卒採用のポイントを学べるセミナーを開催しております。是非ご参加をお待ちしております。

【無料相談会のご案内】

KAIGO HRをてがける株式会社Blanketでは、介護・福祉事業者の皆様を対象とした採用・人材育成・組織づくり等の無料オンライン相談会を開催中です。ぜひお気軽にご相談ください!

相談会の詳細・お申込みはこちら

【この記事を書いた人】

松川 由佳 株式会社Blanket

株式会社Blanketの松川由佳です。大学卒業後、介護の人材不足の現状を目の当たりにし介護事業会社に入社。全国の新卒(大卒・専門卒・高卒合わせて)年間約100名程度の採用活動に従事。採用設計からイベント・入社関係、新卒採用全般を担当。業界全体が素敵な法人で溢れるように組織・人材開発のお手伝いをしたいと思い転職しました。採用・育成・組織について日々勉強・奮闘中。