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介護・福祉業界のゼロから始める新卒採用 vol.1新卒採用とは?!

2021/06/16

今回から新連載という事で「介護・福祉業界のゼロから始める新卒採用」と題して、新卒採用に関連するレポートを連載する事となりました。「うちの法人は小さいから新卒なんて来ないよ…」「新卒採用やってたけど、採用できないんだよね…」「やってみたいけど、どうはじめたらいいの?」と思っているかもしれません。諦めるにはまだ早いです。新卒を採用するのにもコツが必要なんです!新卒採用のやり方から、最新の情報・具体的な事例等、新卒採用にまつわる介護・福祉事業者の皆さんに役に立つレポートをお送り致します。新卒採用を行っている方も、この機会に見直してはいかがでしょうか。 第1回目は「新卒採用とはなにか?」についてご紹介します。新卒採用とは?新卒採用のメリット・デメリットなどについてお伝えしていきます

■新卒採用とは?

社会人経験(就業経験)が無く、かつ学校を卒業したばかりの学生を採用する事を新規学卒者採用、略して新卒採用と言います。ハローワークの統計では新規学卒者(大学卒業者)で年間約44万人が新社会人として労働市場に流入してくるのです。介護・福祉業界の傾向として、福祉関係の学部・学科のある大学からの学生の採用や、介護・福祉関係の専門学校生の採用など専門領域を勉強している人材を採用している場合が多いです。

現在は就職の選択肢として他学部(文学部・経済学部等)から介護・福祉業界に就業する学生も多くなってきました。「おばあちゃんが好きだから」や「介護施設に行った時に職員さんが、とても楽しそうにしていた」「身内に介護職員がいる」など、理由は様々ですが他学部より介護・福祉業界に興味を持ち、入社する学生も毎年一定数います。ちなみにですが、前職で新卒採用を行っていた時は採用学生の7割程度が他学部(経済学部・文学部等)からの出身でした。介護・福祉を学んでいる学生だけではなく、他学部からの採用を検討してみるのも1つの手かもしれませんね。

■新卒採用の現状

では、次に新卒採用の全体の現状について見ていきましょう。
今年度(2024年4月入社)における大学生・大学院生対象の大卒者の有効求人倍率(1人当たりの求人数)は1.71倍となっており、売り手市場(学生が法人より優位な状態)です。(図1)
一方で介護業界の有効求人倍率は3.38倍(2023年4月現在)と更に高く、人材を確保する事が難しい状況であります。

図1:https://www.works-i.com/research/works-report/item/230426_kyujin.pdf(より引用)ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)

今年度(2024年4月入社)の就職内定率は80.0%(2023年6月12日時点)は、昨年と比較し3.5ポイントやや上昇しています。(図2)
今年(2024年4月入社)の大卒者の内定率がコロナ渦中の2022年・2023年の同時期の水準と比較すると上回っていることから、早い段階から内定を得ている学生が多いことが分かります。人材確保の面からみると25新卒の採用も見据え、早めに採用活動を行っていく必要があるのではないでしょうか。

図2:https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/06/naitei_24s-20230623.pdf(より引用)就職プロセス調査 就職みらい研究所

■何故、介護・福祉業界が新卒採用を採用したほうが良いのか?

次に、新卒採用が経営や組織にどのような影響を与えるのかについてご紹介します。

① 組織の年齢構成の最適化

中途採用中心で採用を行うと年齢の偏りが生まれる場合があります。若い人材を採用できない法人であればあるほど、組織の年齢構成が高年齢化していくことになります。全国労働組合総連合が昨年行った「介護労働実態調査」では、施設介護労働者の平均年齢は44.8歳、訪問介護労働者の平均年齢は55.5歳(20代は全体の1%)と、介護業界の人材の高齢化の実態が浮き彫りになりました。この年齢構成は、5年、10年、15年…と経過する中で、事業継続のリスクをはらんでいると思います。新卒採用で中長期的に事業を支えることが期待できる人材を確保することで、バランスの良い年齢構成の組織をつくり、安定した事業運営へとつなげることができます。

②組織活性化

新入社員が入社する事によって、社内の空気や人間関係に刺激を与えることができます。特に社会経験がなく、吸収力の高い新卒社員を育成することにより、既存の社員が「これってなぜやっていたんだっけ?」や「この知識・ケアって本当に正しいの?」などの仕事の振り返りの機会となり、自らの知識・技術を改めて学ぶ事ができます。さらに、新卒の受け入れと組織活性化に伴い、会社内での暗黙のルールや問題点など気づかなかった点が浮き彫りになり組織を見直す機会ともなるでしょう。高齢者施設などは、若い人が来るだけで利用者に喜んでもらえたり、散歩に行かなかった利用者が若い職員に誘われて一緒に行くようになった。などのように、利用者の活性化にもつながります。

③職場の定着

中途採用と比較し、新卒で入社した社員は定着率が良いとされています。過去5年間の定着率を見ると、介護・福祉業界経験者で採用し定着した割合が、約20%に対し、新卒の定着率は30%と10ポイントも高いのです。(※図3)費用面や人員配置基準のクリア、なにより、利用者に安定的なサービスを供給するうえでも、定着率がよい新卒採用は法人にとって大きなメリットがあります。

図3:https://rc.persol-group.co.jp/column-report/201904120001.html(より引用)介護職が長く働き続けられる職場をつくるために~中途入社の定着を促す上で効果的な採用・受け入れのありかた~パーソル総合研究所
図3:https://rc.persol-group.co.jp/column-report/201904120001.html(より引用)介護職が長く働き続けられる職場をつくるために~中途入社の定着を促す上で効果的な採用・受け入れのありかた~パーソル総合研究所

■中途採用と新卒採用の違い (比較とメリット・デメリット)

新卒採用を行う事で組織内に良い効果がある中、一方で新卒採用にもメリットとデメリットがあります。中途採用と比較した際に、どのような違いがあるのでしょうか。項目ごとに確認してみましょう。

新卒採用④.jpg

このように、新卒採用と中途採用を比較しても分かるように、良し悪しがあります。新卒採用は育成コストは高いものの、伸びしろがあり成長し活躍していくポテンシャルのある人材が採用できる可能性が高いです。数年後、施設長・リーダーになった際には部下に法人理念やケアの方針などを継承していける強みがあります。一方で中途採用では、ミスマッチによる早期離職や職場順応が進まないといったケースが起きる場合もありますが、経験・スキルが豊富な人材を採用しやすく即戦力に出会える可能性が高いと言えます。

人材確保は介護・福祉業界にとって、大きな経営課題です。育成までに時間がかかるにせよ、新卒採用は人材確保以外の面からみても多くのメリットがあります。新卒採用・中途採用上手く組み合わせながら、短期的な目標ではなく、長期的な視点で考え新卒採用を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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【この記事を書いた人】

松川 由佳 株式会社Blanket

株式会社Blanketの松川由佳です。大学卒業後、介護の人材不足の現状を目の当たりにし介護事業会社に入社。全国の新卒(大卒・専門卒・高卒合わせて)年間約100名程度の採用活動に従事。採用設計からイベント・入社関係、新卒採用全般を担当。業界全体が素敵な法人で溢れるように組織・人材開発のお手伝いをしたいと思い転職しました。採用・育成・組織について日々勉強・奮闘中。